困ったひとを見ると、人は優しくなれる |
e-silverの皆様へ
竹森です。
***困ったひとを見ると、人は優しくなれる***
(拙く、独り善がりな文、また失礼な語句、お許し下さい)
1か月ほど前、バスの中でこんなことがありました。
JRの駅から阪神バスに乗ります。
列の先頭には、珍しく1才位の赤ちゃんを抱いた、ベビーカーを持った
若い女性がいました。
私は最後に乗って、左側、前から2番目の横向きの席に座りました。
すると、膝の左側にベビーカーがありました。
左上を見上げると、その若い女性が一段高い席に赤ちゃんを抱いて
座っていました。
やがてバスが動き出しました。
するとやはりベビーカーが後ろへ動いて、膝に当たってきました。
ベビーカーを手で支えるように持ちながら、
「持っているから大丈夫だよ」と左上の方に言ってやりました。
2回ほど停車する間、女性は赤ちゃんを抱いて降りてきて、ベビーカー
にブレーキをかけ、引っかけていた荷物を赤ちゃんの席に置いて、ベビー
カーを安定させました。
もうベビーカーを持っている必要はなかったかも知れませんが、私はずっと
持ち続け、これも 人助けや と思っていました。
しばらくして
「5千円札は両替できません」という声が聞こえました。運転手です。
車内の前半分に居る人 5,6人には聞こえるぐらいでした。
運転手は続けて
「どちらまで行かれますか」
(ララポートまで)と小さい声
「それじゃ、甲子園でおりて。。。。。。。。。。して貰って来てください」
途中は聞こえなかったけれど、どうも甲子園で降りて、どこかの事務所
で両替してもらって来てくださいと言っているようでした。
{赤ちゃんを抱いてベビーカーを持っているひとに向かって、そこまで言うか
この運転手は冷たいで}と内心思いながら
{向いに座っているオバちゃん達、誰か千円札5枚持ってへんのんか}
と見渡したけれど、誰も目を合わせてくれません。
{後ろの方に座っている人に聞いてみる勇気もないしなー}
{自分も5枚も持ってへんしなー。}
{百円玉はあるけど、10円玉はないし、210円は作れないよなー}
{そやけど、300円やるという手もあるよなー}
{そうやな、どうしょう、このままほっておくんかいな、次の次で降りるんやで}
そうこうしているうちに
「次、止まります。ご乗車ありがとうございました」のアナウンス。
バスが止まって、真向いに座っていたひとりのオバちゃんが立ち上がり、
精算機の方へ行きました。
{このオバちゃん、もう降りるんかいな}
{やっぱり、次降りるとき、300円渡さんとあかんのかいな}
と思っていると
( すみませーん。 ありがとうございます。 ) の声
{なんや、なんや、あのオバちゃん、210円渡してやったんや。}
{ええとこあるやん。オバちゃん、カッコええでー}
{さっきサイフだしてたん、210円用意してたんや}
緊張から解放されて、ホッとして、次の停留所で降りました。
以上が、バスに乗っていた6,7分の間の出来事でした。
困ったひとを見ると、人は優しくなれる。これを実感できた1日でした。
皆様もこのようなご経験はおありかと思います。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
竹森 弘尚
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