北海道トレッキング紀行(5)
パッチワークロードには、ネーミングされた木が多い。有名なのはケンとメリーの木である。名前の由来は昭和47年日産スカイラインのテレビコマーシャルに使われ、その時の出演者の名前であるとか。他にも親子の木とか、セブンスターの木とか、クリスマスツリーの木とかがある。
ケンとメリーの木は背景写真にもってこいで、絵になる。私も撮ってみたいと思っていただけにシャッターを切る。
 
この丘の感想を写真家、前田真三さんの言葉を引用すると、『爽やかな初夏の風が心地よく丘を吹き抜けていた。あたり一面真白いジャガイモの畑である。ゆるやかな丘は適当な起伏を保ちながら果てしなく続いている。
空は抜けるように青い。目を東に向けると、眩しいばかりの残雪の中に噴煙を真直ぐ天に突きあげている十勝岳の主峰。やや北に目を転ずると、トムラウシから大雪連峰が指呼の間に望まれる。
先程から私は余りにも大きく美しい眼前の風景に心を奪われていた。かつてこれだけおおらかで、心にふれる風景に出会ったことがあったであろうか。』
 
である。さすが、文才の違いである。
写真からも、少しは判ると思われるが、名前の通り、パッチワークである。今は色彩の変化は乏しいが、季節によってはみごとなパッチワークの景色をみせてくれるのであろう。
パッチワークロードは移動するにつれ、景色が変化し、丘の広がり、色彩はみごとである。
いつまでも、この景色に酔っていたいが、我々はこの後の行程が待っているので、車に乗り込み出発する。

ケンとメリーの木

パッチワーク

パッチワーク

パッチワーク

ラベンダー
北海道トレッキング紀行(6)
この日は、旭川のビジネスホテルでの宿泊である。ビネスホテルといっても、温泉付の大浴場があるので、今日の疲れを癒すことができた。夕食、朝食もないことから、チェックイン後、早速街に出かけ何を食べようか、迷いながら探す。居酒屋をみつけたので、魚も美味しいことだろうと思い、入る。
酒が飲めない二人であるのに、とりあえず無理をしてビールを頼み乾杯をする。やはり、魚も野菜も安くて美味しい。少しほろ酔いでホテルに帰り、明日への準備をして床に就く。
朝は四時起床、高速道路で知床の手前にある清里へと向かう。清里は斜里岳とジャガイモ畑を見ながらのトレッキングであり、楽しみである。
北海道の一般道は高速道路と平行しており、道が真っ直ぐ伸び、除雪スペースも確保されていることから、道幅は高速道路並みに広い。そのためか80kmの速度で走行するのが普通らしい。車が少なければ、すぐ100kmぐらいは出してしまうことから、高速道路の必要性には疑問を感じてしまう。
目的の清里は小さな町であるが、観光には力を入れており、街は美しい。公園は綺麗に整備されているし、運動場もある。さらに温泉付の保養所があるので、言うことはない。
早速、車を止めて、清里観光協会からもらったマップにしたがってのウオークを開始する。一面ジャガイモ畑が広がり、我々にとっては特別な景色である。白いジャガイモの花でも、これが一面に広がると、感動する美しさとなる。ジャガイモ畑の北側には必ず防風林がある。これはジュガイモ畑を守るに必要なものだろう。ジャガイモ畑とマッチしてじつに美しい。
人に会うこともなく、黙々と歩いていると、ジャガイモ畑を消毒散布をしている光景に出会う。広い畑だけに、全て機械で行うのは当然のような気がする。
さらに進むと、道の近くで散布している光景に出会ったので、近くで撮影できると思い、カメラを構えていると、散布している車は突然止まり、降りて来た人が我々に近づいてきた。

知床(清里)ジャガイモ畑

知床(清里)ジャガイモ畑

ジャガイモ畑

知床(清里)ジャガイモ畑

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