ホテルの起床は合いも変わらず4時半ごろである。前の日にホテルで見所を三箇所程度聞いていたため、朝食前に目的のところへ行く。最初は押戸石の丘である。まだ薄暗くしかも霧がかかっていて、探しにくい中でようやく探し当てた。霧がかかっていて、写真を撮る人にとっては雰囲気は最高である。しかし相棒にとっては未透視がきかないだけで、残念がるだけである。私は歩きながら直感でシャツターを切っていく。この雰囲気でどの場面をいかに切り抜くかは、この腕の良し悪しで大きく変わることであろう。 |
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この山頂には多くの石群があり古代人の祈りの場であったといわれている。たくさんの石が散乱しており、巨石の面に古代文字が刻まれているというが、霧の中では確認できない。なにか謎めいた石群をいかに表現できるか、苦労しながらシャッターを切るが、うまく撮れない。ますます霧が深くなるので、道に迷ってはと思い下山する。 |
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次に寄るのは満願寺温泉で、満願寺川沿いに湧く満願寺温泉で旅館1軒、民宿1軒、ペンション1軒ある程度で、人気はなくひっそりしている。、旅館前の川べりにはトタンぶきの露天風呂がある。ここは露天風呂として利用され、地元の人の洗濯物や野菜、食器などを洗う場所にもなっている。丁度野菜を洗っている老婆がおられ、思わずシヤッターを切った。
満願寺温泉は黒川温泉の近くにあるだけに、観光客はこの温泉には近寄らないし、全く知らないと思われる。 |
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そのあとは、黒川温泉の散策である。黒川温泉は人気温泉地として全国的にも名を連ね、田の原川の渓谷沿いに位置し、大きなホテルは目に付かず、個性あふれた旅館が建ち並び、温泉街全体がしっとりとした風情に包まれている。
その一つの旅館(ふじ屋)の前を通ったら、玄関を掃除している人が居たので、古風な庭を是非撮りたいと声をかけてみると快く了解を頂き、庭に入った。昔、我々が見たことがあり、今では忘れかかっているものが、工夫されて配置されている。
この庭の中では、昔にもどった錯覚さえ覚えてしまう。夢中でシャッターを切っていると、ご丁寧に向こうに露天風呂がありますよと案内してもらつた。女性用の露天風呂はダメだけどねと少し笑いを含めて言われた。今まで味わったことがない雰囲気を漂わせてくれる露天風呂である。早朝であるため、当然誰もいない。藤井さんが見たらきっと喜ぶだろうと思いながら、シャッターを切った。 |
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露天風呂 |
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