東北(月山〜鳥海山〜磐梯山)紅葉の旅No3
今日の宿である猿倉温泉へは鳥海山をかなり登るブルーラインを通るルートがあるが、この道は雨のためか、雪のためか判らないが、入山禁止となっている。このため、お米の産地で有名な庄内平野を横切ることにする。この道は北海道なみの真っ直ぐな道である。ここを走っていると、庄内平野の広さを実感する。天気がよければ、右側に美しい鳥海山を眺めることができるのであるが、本格的な雨の中である。残念。庄内平野は鳥海山からの雪解け水が流れ込むため、美味しいお米が採れるのだとか、それと庄内平野は日本海からの吹雪をもろに受けるためか、自動車道の日本海側には風雪避けの柵が長々と続く。これが無ければ運転できなくなるのか、我々には想像もできない。
庄内平野を少し車で散策し、少し小高いところから、庄内平野を望む。ここから目的地へは少し日本海に沿って走ることになる。
今夜の宿は国民宿舎である。このような宿舎が今だにあるとは。少し安いが食事がまずいのには驚いてしまう。雨はまだ続いていて、明日は止んでいることを願って床につく。
翌朝は一面に銀世界に変わっていた。驚きである。朝食までに時間があるので、車で近場の法体の滝の紅葉を見に出発する。ホテルでは薄く雪が積もっていた程度であったので、この程度では大丈夫と思い車を進める。少し高度が上げると雪を多くなる。雪での運転は私は慣れていたが、相棒は初めてとのことで挑戦する。スリップしないようにゆっくり進むが、坂道にかかるとスリップしだし、最後には全く動くことができなくなってしまった。私は冷静であったが、相棒は心配の様子。これ以上無理してもダメと判断して、ユータンを決意する。ここで私は車から降り、車を押す、車が軽いためもあり、簡単に押すことができ、ユータンすることができた。
宿舎に帰ってしばらく休んでいると、路面の雪も解け始めたので、是非目的地へ行きたいと思うあまり、再トライするが、今度は途中から吹雪に変わってしまったのでまたも断念となる。しかし途中の道では紅葉した木に雪が付着したすばらしい光景を見せてくれた。
 
宿舎での朝食を済ました後、さてこれからどのように行動するか、思案するも先ずはこの場所から脱出できるのかが心配である。フロントの人に朝の事情を説明し、法体の滝に行きたが別ルートがないのか、聞いたら雪の少ない村を通るルートがあるとか、早速このルートで目的地へ行く。確かに村が点在し、路面は雪がない。雲海がかかる村を見ながら快調に運転ができ、目的地に着くことができた。
パーキングから滝が見え、滝の周りは紅葉真っ盛りで、雪と滝と紅葉がマッチして実に美しい。ここへは我々が一番乗りであることは、雪跡が無いことで理解できる。
滝への橋には動物が通った足跡に気づく。たぶん鹿の足跡であろう。記念にこの足跡と相棒の足跡を写真に撮る。
我々だけしかいないすばらしい場所で、紅葉と雪と滝を満喫する。帰りは来た道を帰るのも味気ないと思い、あえて朝断念したところへ続くルートを取る。
やはり進むにつれて路面に雪が現れ、これが次第に多くなる。このとき前方から一台の車がやってきたので、早速この先は我々の車で行けるのか確認したら少し考えたのち、止めた方がいいですよと答えが返ってきた。これで即決して来た道に引返す。後で歳も考えずに、無謀なことをしたものだ反省する。

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